■共に音を鳴らすということ

2011年、日本の音楽史にとっての一番のニュースはなんといってもHi-STANDARDの復活だろう。

90年代、日本にメロコアというジャンルを世の中に知らしめ、アルバム『MAKING THE ROAD』ではミリオンヒットを記録。GREENDAYやNOFXといった海外のパンクバンドと海外ツアーを行ったり、自主レーベルを始めとするD.I.Yな活動など、数々の伝説とバンドとしての在り方を教えてきたバンドだ。

その後2000年に活動休止。メンバーはそれぞれソロプロジェクトや新バンドを始め、更には不仲説が流れるなど、復活は当面見込めないものとなっていった。

2011年3月11日。日本を襲った「東日本大震災」。多くの人が傷付き、重い影が日本を包む。
そんな中、Twitterにアップされた一枚の写真が日本を賑わせる。「届け!」とのメッセージと共に、あのハイスタの3人が一枚の写真に写っている。そう、彼らは長い沈黙を経て、日本の為に再び集まったのだ。

前置きが長くなったが、今回リリースされたライブDVDはその復活公演が収められている。
バックドロップが上がり、メンバーが登場し、会場の横浜スタジアムが揺れる。
そこから鳴らされ始める数々の名曲。これは決して当時の人々の思い出の為の楽曲ではないだろう。ハイスタの持つキャッチーなメロディ性、数々のバックグラウンドをパンクに昇華させるセンス、スリリングな演奏は今の若い世代にも十分届くと思うし、現役バンドにもまったく負けていない。改めてハイスタの持つポテンシャルの高さを痛感させられた。

楽曲が進んでいく中でメンバーが時々、目線を合わせコンタクトをとったり、笑いあったりする。そんな様子に「これがバンドということなんだなぁ。」とふと思う。
一緒に音を出している。それが楽しい。それをキッズ達が喜んでいる。
まさにバンドとしての理想系がそこにあった。
ギターの横山健の「俺たち、ハイスタンダードってバンドです。」「大袈裟かもしれないけど、日本の為に集まったんだよ。いや、そこは笑わないでくれよ。」とのMCに、グッと熱くなるものを感じた。

ハイスタは今秋に東北にてライブイベント「AIRJAM」を行う。是非、この熱量を東北に届けて欲しい。

http://www.pizzaofdeath.com/airjamdvd/s/